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『秘密の計画Ⅱ』 2020年8月2日

【聖書箇所】 エフェソの信徒への手紙3章8−13節

【説教題】 『秘密の計画Ⅱ』

【説教】 石丸泰樹牧師


一、主イエス・キリストの父なる神のご計画について、十二弟子にとっても、又ユダヤ人キリスト者にとっても最も理解に難しかったことは「異邦人の救い」ということでした。ぺトロも、言行録10章にありますように、支配者であるローマ人、イタリア隊の百人隊長コルネリウスヘの宣教命令は、なかなか受け入れられませんでした。「神が清められた者を清くないなどと言ってはならない」と三度も駄目押しをされなければ動き出せなかったのです。このことによって「神は人を分け隔てなさらない(10:34)」ことが分かったはずですが、ガラテヤ2章11-13節を見ますと、人が心に立てる「隔ての壁」が本当に硬いものだとわかります。神様のご計画の第一は、神様と私たちすべての者との間の壁を、クリスマスの恵みによって打ち壊して下さったということです。「狼と子羊、豹と子山羊、子牛と若獅子、乳飲み子と毒蛇、何ものも互いに害を加えず、滅ぼすこともない。その日が来れば(イザヤ11:6-9)」「その日が来れば(11:11)主は再び御手をくだして、ご自分の民の残りの者を買い戻される」。主イエスが私たち異邦人をも贖い取って下さったのです。パウロは、人種のるつぼのようなローマの教会の人々に、次のように書き送っています。「このように私たちは、信仰によって義とされたのだから、私たちの主イエス・キリストによって神との間に平和を得ており、このキリストのお陰で、今の恵みに信仰によって導き入れられ、神の栄光にあずかる希望を誇りにしています。そればかりでなく、苦難をも誇りとします。私たちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。(ローマ5:1-4)」

二、「神の内に世の初めから隠されていた秘められた計画…いろいろの働きをする神の知恵(3:9,10)」。この計画という言葉は「オイコノミア:英語でエコノミー」という語で『計画、管理、手配』「オイクメネー」は『人の住んでいる地、世界、人類』の意味で人の住む世界のすべてを最良に計画し、管理し、生き生きと交流できるように守って下さる神様の摂理全体を表現している言葉です。「いろいろの働きをする神の知恵」という言葉は「色とりどりの剌繍のように、絨毯のように」精密で美しい神の知恵を表現しています。私たちは今、宇宙や地球がどんなに美しいか海の中の世界も地上の大地も山々も、動物も、そして人間も−現代の電子顕微鏡によって示されたミクロの世界も、人体の内部の互いに支え合い、補い合い、健康な生命を維持していこうとする統一された命の交流である人のからだが人格性を持った尊貴なものであることを知るようになりました。

三、それらすべてを貫く知恵(ソフィア:10節)は、教会によって全世界に知らされた、とパウロは言います。キリストのからだなる教会は、愛の支配をされる神様の力を全世界に証しします。人の世界を破壊しつくすかと思われる自然現象や異常気象も、愚かな人々が世界の支配者になれたかのように、最強の帝王のまねをしても「落胆しないでくださいこの苦離はあなたがたの栄光なのです。」

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